堺市子ども急病診療センター深夜勤務

堺市子ども急病診療センターの深夜勤務してきました。

午前0時から午前5時までの勤務です。開業医が急病センターの

深夜勤務をしているのは、他の府県ではめずらしいらしいです。

堺市は小児科医が少ないのかな。
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急病センターでは、子ども達の病気を診断したり治療したりすることが必要かも

ですが、急病センターでの小児科医の最も大切な仕事は、このままおうちで様子を

見ていていいのか、何か今すぐ治療をしなければいけないのかを判断することであって、

全身状態が良ければ、検査や投薬は必要ないんじゃないかな、、、と思っています。

軽微な症状でも受診していただくのはかまわないのですが、保護者の方も、

急病診療センターは、急を要する事態か、様子をみてていいのかを判断してもらうところ

という意識を持っていただけたらいいと思います。普段通院してる医院や病院とは

違うところなのです。検査や投薬がなくても不満に思わないでくださいね。

急病診療センターは不安を解消しにいくところなのです。







# by yagiiin | 2017-11-05 07:52 | 院長の休日

第32回近畿外来小児科学研究会

京都で開催された第32回近畿外来小児科学研究会に参加してきました。
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実践的な内容で勉強になる研究会です。
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「先進的な取り組み」として発表された奈良県橿原市の耳鼻咽喉科クリニック

の発表はとても興味深かったです。そこでは、日常診療の中で鼻汁などの

中の細菌をグラム染色という特殊な検査を行い、その顕微鏡画像をその場ですぐに

患者さんにモニターで見せて、細菌感染を起こしているかどうかを示し、それによって

不要な抗生剤処方を減らすことができたという内容でした。すばらしいです。

当院では、診察所見と血液検査(指先からの微量採血)によって細菌感染の有無を

判断していますが、鼻汁や喀痰の染色を行ってその有無を判断するのは、一般の

クリニックでは画期的だなと思いました。しかし、小児科でそれを行うには

少々手間と時間がかかりそうだと思いました。
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愛知県岡崎市の緑の森こどもクリニックの瀬尾先生の講演も興味深く聴きました。

母乳育児の講演です。体重の増え方は点ではなく線で判断するとか、母乳分泌不足

というのはめったにない、あるのは母乳摂取不足だ。だから、ミルクを足す必要はなく、

母乳の飲ませ方を工夫すればいいというような話を聴いてきました。

それから、生後6ヵ月くらいから貧血があるので、検査で貧血があれば

早期からレバーや肉を食べましょうとか、手づかみ食べが大切という話も納得しました。

秋晴れの京都は観光客であふれていました。
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# by yagiiin | 2017-11-03 21:15 | 院長の休日

村中璃子さんの講演会

10月1日に浦和で開催された予防接種・海外渡航合同研修会でも聴いた、医師で

ジャーナリストの村中璃子さんの講演会が大阪であったので行ってきました。
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村中さんは、子宮頸がんワクチンとその副反応に関する記事を発表しているジャーナリストです。

私の大好きな映画監督ティムバートンの作品に「チャーリーとチョコレート工場」という

のがあります。
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その原作は「チョコレート工場の秘密」という児童文学で、作者は

イギリスのロアルド・ダールです。彼は、最愛の娘をはしかで亡くしました。

その時の気持ちを後年、「オリビアの死」として手紙に記しています。

その手紙を村中さんが訳しています。

無知や不安・恐怖のためワクチン接種を拒む親を何とか説得できないかとのダール

の思いが込められた手紙です。ぜひ、読んでいただき、ダールと同じ思いをしないように

していただきたいと思います。

子宮頸がんは年間約3,000人が死亡し、約10,000人が妊孕性を失う病気です。

しかも、発症年齢のピークは20〜30代の女性に多いのです。原因は、性行為で

ヒトパピローマウイルス(HPV)が感染することによります。

HPV感染を防ぐには予防接種を受けるしかありません。子宮頸がんは予防接種と

健診で防ぐ病気です。健診だけでは感染を防ぐことはできません。一部の人は、

健診さえきちんと受けておけば早期発見できて早期治療を受ける事ができるから

予防接種は必要ないと思っているかもしれません。しかし、いったんがんが

できれば、早期治療ができたとしても手術や通院で大きな負担が発生します。

がんが発症しないようにする必要があります。それには予防接種がとても有効なのです。

しかし、間違った情報を伝えたマスメディア、一部の権威のある医師の科学的でない言動、

ごく一部のワクチン不要論者、これらが日本を、もう子宮頸がんを克服できない国

にしてしまいました。たとえその者が医師であっても、ごく一部のワクチン不要論者

の言う事を聞いてはいけません。子宮頸がんワクチンの現状についての考え方

お読みください。

小6から高1の女児のお父さん、お母さん、自分の娘が将来自分の子どもを胸に抱いて

幸せな笑みを浮かべている姿を見たいのなら、子宮頸がんワクチンを接種させてあげてください。

ロアルド・ダールの悲しみ悔しさを味わなくて済むように。



# by yagiiin | 2017-11-02 22:38 | 八木医院

第80回南大阪小児疾患研究会

近畿大学医学部附属病院で開催された第80回南大阪小児疾患研究会に行きました。
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80回目の記念会なので、一般演題は無しで特別講演が3つです。
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近畿大学皮膚科の川田教授の講演は、アトピー性皮膚炎とサイトカインの関係、

治療として分子標的薬の開発などアトピー性皮膚炎の最新の知見を聞きました。

同じく近畿大学小児科の篠原先生の講演は学校の心臓検診の話でした。

心臓検診で心電図の異常をどう見極めるかというためになる講演でした。

慶応大学の高橋教授の話は、高度な安全で安心できる医療についてで、

医師の心構えというか、日々のスキルアップについて非常に参考になる講演

でした。安全な医療とはどういうものか、安心な医療とはどういうものか、

それを実践するために我々医療者はどうすればいいのかを聞きました。

さっそく明日からの診療で実践したいと思います。

雨が強くなってきました。台風22号が近づいてます。

# by yagiiin | 2017-10-28 20:47 | 院長の休日

第49回日本小児感染症学会学術集会

金沢で開催された第49回日本小児感染症学会学術集会に行きました。
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特急サンダーバードで2時間45分あまり。ちょっと遠いんだけど、

会場は駅前のホテルだったので雨にも濡れず便利でした。
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元和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科の山中先生の講演はためになりました。

中耳炎の話です。中耳炎に対して、抗生剤をどのように使うのか、抗生剤の

飲ませ方、下痢の副作用の話、難治化する中耳炎のリスクファクターなど、

とてもためになりました。また、子どもの慢性的な咳の原因は、

鼻副鼻腔炎であるという話も聞きました。こういう子どもに、咳止めや

気管支拡張剤を飲ませても咳は治まりません。鼻を吸い出すことが重要です。

当院でも鼻汁の吸引を行っています。
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今話題の腸内細菌叢の講演も興味深かったです。腸内細菌叢の乱れが

アトピー性皮膚炎や喘息、ネフローゼ症候群、肥満、自閉症、潰瘍性大腸炎

などの原因に関係しているのではないかと言われています。潰瘍性大腸炎や

肥満はなんとなく関係ありそうだと感じますが、アレルギー疾患や自閉症が

腸内細菌叢の乱れとどう関係してるのでしょうか。腸内細菌叢が乱れると、

腸管での免疫システムに異常が発生し、そのために、体内へ入れてはいけない

物質が腸管を通して入ってくることが体内の免疫システムの異常を

引き起こし、さまざまな疾患の原因を導き出しているらしいのです。

子どもの腸内細菌叢が乱れる原因は、人工乳、帝王切開、抗生剤、

油の多い食事と言われています。6ヵ月までに抗生剤を飲んだ子どもの

グループと飲んでいない子どものグループを比較すると、飲んだグループ

の方が2歳時に喘息の子どもが有意に多かったという研究もあります。

幼少期の不必要な抗生剤投与は将来の病気につながります。

安易な抗生剤投与に注意しましょう。
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インフルエンザの専門家、けいゆう病院の菅谷先生の講演も聞いてきました。

今年はこれまでの流行状況ではAH1N1pdm09という、2009年に流行した

いわゆる新型インフルエンザが流行しそうだが、夏のオーストラリヤや

香港ではA香港型が大流行したそうで、どうなるか予測不能です。

気になるワクチンの発症防止効果ですが、慶応大学グループの論文では、

全体ではA型に対して51%、B型に対しては32%くらいだろうとのことです。

しかし、6〜11ヵ月児では、A 12%、B 30%とやはり効果は乏しいようです。

しかし一方、1〜5歳ではA 65%くらい B 45%くらいとまあまあな効果が

あるそうです。ちなみに、6〜12歳ではそれぞれ38%と31%、13〜15歳は

29%と36%、成人は33%と54%らしいです。

インフルエンザの診断と治療では、日本は迅速検査をして、陽性なら

抗インフルエンザ薬を使用するというスタイルですが、欧米ではこういう

診療はされていません。日本のインフルエンザ対策はやり過ぎだ、

迅速検査も抗インフルエンザ薬も欧米ではこれほど使われていない、

こんなことをしているから日本の医療費が上昇するのだ、というような

ことをおっしゃるお医者さんもいてますが、菅谷先生の話によると、

欧米で日本のような治療をしていないのは、国民皆保険とか、医療機関への

アクセスのしやすさとか医療システムが違うので、やりたくてもできない

からであって、国際学会などで欧米の先生達から「日本はすごい、我々は

やりたくてもできない」と言われるそうです。欧米でされていないから

日本でやる必要がないとは言えないかもしれません。インフルエンザに

関しては、早期に診断して早期に治療する方が医療経済的にもメリットが

あるかもしれませんね。
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労災病院の川村先生の溶血性尿毒症症候群(HUS)の講演も興味深く聴きました。

最近でも惣菜に起因する腸管出血性大腸菌O157の集団感染が発生し、

続発症のHUSで女児が死亡しています。1996年の堺市の学校給食が原因の

O157集団感染では6000名以上の感染者が発生し、そのうち150名以上が

HUSを発症し、3名が死亡しています。O157集団感染は毎年どこかで

発生しています。食品の加熱や保存方法、手洗いの徹底など、これからも

注意が必要です。

懇親会では和太鼓のパフォーマンスが行われました。すごい迫力でした。
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超大型の台風21号が近づいていました。帰りの北陸本線サンダーバードも

16:29以降が運休でした。
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先生は15:19発に乗りましたが、湖西線が不通になり、

米原経由で帰ってきたものの、強風のため高槻あたりで1時間半も停車し、

帰れるのかどうか不安になりましたが、なんとか夜遅くに帰れました。

でも、電車のタイミングによっては、湖西線で立ち往生して帰れなくなった

先生もいてて、あぶないところでした。




# by yagiiin | 2017-10-22 23:56 | 院長の休日


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