大阪小児科医会学術集会
天王寺のあべのメディックスで開催された第188回大阪小児科医会学術集会
に参加してきました。
今日の講演は、昭和大学歯学部の弘中祥司先生の「食べる機能の発達と支援」というお話でした。
食べる機能は生後に学習して獲得する機能で、その機能の発達には個人差があります。
「なかなか飲み込まない」「噛まない」というこどもがいますが、「できない」のか、
できるけど「やらない」のかをしっかり見極める必要があります。
スプーンで離乳食を食べさせるときに、上唇や上のはぐきでこそげるようにして口の中へ食べ物を入れるのは
良くないとされています。舌の上にスプーンを置いて、自分で口を閉じるのを待つのがいいそうです。
講演の中で印象に残ったのが、「自分でできるのに親がしてしまう」「失敗させないようにしてしまう」
これは、こどもの自立を妨げることになる。こどもは失敗を通して成長していく。
親がそのじゃまをしてはいけないということです。
日々仕事、家事や子育てに忙しい親は、ついつい子育てを急ぐ傾向にありますが、「早く食べなさい」
と言って食べ物を口の中へ詰め込んだり、「早く着替えなさい」と言いながら着替えさせたりしているのは、
ひょっとしたらこどもの自立の芽を摘んでいる可能性があります。
by yagiiin
| 2017-07-08 22:25
| 院長の休日