人気ブログランキング | 話題のタグを見る

第41回日本小児心身医学会学術集会

和歌山県の白浜で開催されてる第41回日本小児心身医学会学術集会。

残念ながら学術集会の方は予定が合わなくて参加出来なかったのですが、

会頭の南和歌山医療センター小児アレルギー科の土生川先生に頼まれて、

アドベンチャーワールドで行われた情報交換会の司会を務めさせていただきました。
第41回日本小児心身医学会学術集会_d0259962_17132390.png
第41回日本小児心身医学会学術集会_d0259962_17135193.png
パンダも少し見学させていただいて、近畿大学病院小児科・思春期科教授の

杉本先生、前教授の竹村先生も参加されていました。
第41回日本小児心身医学会学術集会_d0259962_17182215.png
来年は学術集会も参加して勉強させていただきたいと思います。



# by yagiiin | 2023-09-16 21:55 | 八木医院

第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜

横浜で開催された第32回日本外来小児科学会学術集会に参加してきました.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18145972.png
今回は聴講するだけでなく、セミナーとワークショップの司会も担当してきました.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18155844.png
まずは、ヤケドの湿潤療法のハンズオンセミナーです.

症例をスライドで提示して、その処置を実際の被覆材を使って人形を”治療”するセミナーです.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18155203.png
経験のある医師や看護師がアドバイスしながらテクニックを学んでいただきます.

八木医院からも看護師がファシリテーターとして参加し、被覆材の選択や被覆のコツを指導していました.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18155559.png
ヤケドは発生させないことが大切ですが、家庭内のヤケドはぜひ、湿潤療法、できたら

「なつい式湿潤療法」を行っている医療機関を受診しましょう.

八木医院は、「なつい式湿潤療法」を遵守して湿潤療法をしている医師に指定されています.

消毒したり、ガーゼで覆ったりしてはいけません. ましてゲーベンクリームやフィブラストスプレーなんかを

使うような施設で治療を受けてはいけません. ヤケドは八木先生に相談して下さい.

次に、「子どもの風邪診療について話し合おう」というワークショップを行いました.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18160420.png
まずは、成育医療センターの大久保先生の「風邪薬のエビデンス」というレクチャーを

聴きました. 

八木先生はこれまでにも「風邪薬のエビデンス」について勉強していましたが、

今回、大久保先生の話を聞いて、あらためて知識を確認できました.

市販の風邪薬というのは、鎮咳剤・去痰剤・抗ヒスタミン剤(鼻止め)・

気管支拡張剤・解熱鎮痛剤の合剤と考えていただくと良いかと思います.

多くの医院では、これらの薬剤を適当に組み合わせて処方しますが、

鎮咳剤・抗ヒスタミン剤(鼻止め)には残念ながら症状を改善するという医学的

エビデンスはありません.

なので、八木医院では、鎮咳剤と抗ヒスタミン剤(鼻止め)は処方していません.

気管支拡張剤は、喘息の症状のない子どもには咳を改善させる効果はありませんし、

手が震えたりという副作用は起こります.

なので、八木医院では喘息の症状がある子ども以外では気管支拡張剤も処方しません.

「咳止まるシール貼ってね」と言うような先生は作用機序を知らないのかも、、、。

去痰剤には咳や痰のからみの改善効果を示唆した研究は複数あります.

解熱鎮痛剤は解熱すると機嫌や活気が改善するという効果はあります.

なので、いわゆる風邪薬が効くというエビデンスはなく、去痰剤以外はむしろ

漫然と処方されると副作用が現れる可能性があります.

では、風邪の治療と言うか、対応はどうすればいいでしょうか.

咳にはハチミツが有効です. ハチミツを内服した方が咳の頻度が減少する

傾向にあるということが世界中で医学的に証明されています.

ただし!1歳未満にはハチミツは禁忌です!乳児ボツリヌス症のリスクがあるからです.

1歳以上でも抗生剤を投与されているなど腸内細菌叢が乱れているときも

ハチミツを避けた方が無難です. ていうか、風邪に抗生剤は不要です.

そして、VICKSヴェポラップです. アメリカの研究報告では睡眠の質が改善すると

されているので、鼻づまりや咳で寝にくいときは使用してみても良いと思います.

鼻うがいはどうでしょうか. これも風邪の症状を短縮させる傾向があるというデータがあります.

NeilMedという会社から小児用の鼻うがい道具や鼻生理食塩水スプレーがネット販売されています.

鼻の吸引はどうでしょうか. これも風邪の症状緩和に有効というデータがあります.

できれば電動式の鼻吸引器を持っておくといいです. 鼻生理食塩水スプレーと併用すると効果的です.

以上のように、科学的な根拠がある風邪のケアは、ハチミツとヴェポラップと鼻うがい・鼻吸引

なのです. 薬はあまり必要でないばかりか、副作用を起こしたり、風邪の症状を長びかせたりします.

でも、その症状が風邪なのかどうかの判断は小児科を受診して診断してもらうようにしましょう.

そして、アスベリン(咳止め)や抗ヒスタミン剤(鼻止め)や気管支拡張剤のテープや、

まして抗生剤なんかを「風邪ですね、お薬出しときます」と言われて処方されている

ケースを散見しますが、、、ダメです.

学会2日目にはジョギングイベントもありました. 朝6時に集合して
 
赤レンガ倉庫や山下公園を走りました.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18160193.png
台風直撃で移動や開催が心配でしたが、全国の小児科の先生方とも会えたし、

実りの多い学会でした.
第32回日本外来小児科学会学術集会 in 横浜_d0259962_18154875.png




















# by yagiiin | 2023-09-10 21:23 | 八木医院

小学校で学校保健委員会

校医をしてる泉北高倉小学校で学校保健委員会が開催されました.

教師や保護者の方々にマルトリートメントの話をしました.
小学校で学校保健委員会_d0259962_17163200.png
7月に聞いた「子どもの心の研修会」の内容も盛り込みました.

先生方も保護者の方々も熱心に聞いていただき、質問もたくさんいただきました.



# by yagiiin | 2023-08-31 19:12 | 八木医院

西日本医科学生体育大会(西医体)サッカー部門

Jグリーン堺で開催中の西日本医科学生体育大会(西医体)サッカー部門の応援に行ってきました.
西日本医科学生体育大会(西医体)サッカー部門_d0259962_17093366.png
近畿大学医学部 vs 藤田医科大学医学部、先制点を奪ったものの追いつかれ、1-1でPK戦に突入して近畿大学惜しくも敗退.
西日本医科学生体育大会(西医体)サッカー部門_d0259962_17093828.png
先制点を奪ったときはサブメンバーやマネージャーも一緒に大喜びでしたが、、、.

実は、コロナ前の2019年大会以来の開催でしたが、その2019年は近畿大学医学部が優勝しているんです.

大会2連覇がかかっていたのに残念です.

でも選手も応援も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて先生は感動してちょっとウルウルしました.

後輩達!来年がんばれ!!

# by yagiiin | 2023-08-14 17:04 | 八木医院

「子どもの心」研修会

日本小児科医会主催 第25回「子どもの心」研修会を自宅でWEB視聴しました.
「子どもの心」研修会_d0259962_16163575.png
土曜日午後は京都大学の明和政子先生の「ヒトの脳と心を育むために必要なこと」という講演でした.

子どもを育てるのには誰かと身体を接触させる経験「愛着(アタッチメント)」を得るのが大切だとか、

他者との関係に心地よさを感じる脳と心は、他者との身体的接触経験により発達していくとか、

乳幼児期の、誰かと身体を接触させる経験「愛着(アタッチメント)」が重要という話でした.

次に、先生もよく知っているさかざきこどもクリニックの坂崎弘美先生は「母と子の心に寄り添う漢方薬」の講演を

されました. 夜泣きに効果のある漢方薬はいくつかありますが、お母さんも同時に漢方薬を飲むといい場合が

あるという話や、イライラや倦怠感、不安や冷え性などお母さんに効く漢方薬の話もなかなかためになりました.

日曜日は国立研究開発法人国立精神・神経医療開発センターの松井健太郎先生の睡眠の講演を聴きました.

日本人は大人も子どもも睡眠不足な人種です. 世界の国々では幼児は12時間〜13時間眠っています.

推奨される睡眠時間は、1〜2歳は11〜14時間、3〜5歳は10〜13時間、6〜13歳は9〜11時間、

14〜17歳は8〜10時間、成人は7〜9時間とされています.

睡眠不足はいろんな問題を引き起こします. 免疫力が落ちて風邪を引きやすいとか、食欲が増すことによって

肥満につながるとか、抑うつ・不安傾向になるとか、小中学生なら成績が下がるとか. 

子どもの睡眠時間を見直してみましょう. ついでに保護者の方もね.

最後は、兵庫県立尼崎総合医療センターの毎原敏郎先生の「かかりつけ医がマルトリートメントを見た時」

という講演です. 「マルトリートメント」というのはいわゆる虐待(身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、

ネグレクト)とほぼ同義ですが、虐待とは言えない「子どもの安全への配慮に欠ける養育状況」を含めた広義の

「不適切な養育」を含めたものを「マルトリートメント」と言います。

なので、幼児や学童など子どもだけで留守番をさせるとか、助手席に子どもを乗せるあるいは

シートベルトをさせないとか、大声で威圧的に怒る(これは心理的虐待かも)とか、子どもが話しかけているのに

無視する(これはネグレクトかも)とかの状況を全て含んだことをマルトリートメントといいます.

虐待はしていないという保護者の方もマルトリートメントはしてしまっているかもしれませんよ.

手を上げたりしなくても、感情のおもむくままに子どもに怒鳴ったりしていませんか? 

イライラした気持ちで子どもに接していませんか? 子どもの心を傷つけていませんか?

マルトリートメントを受けて育った子どもは心に傷を抱えたまま成長します.

すると、それがトラウマになって成人してからもさまざまな精神的な問題を抱えてしまいます.

大丈夫でしょうか. 「不適切な養育」を行っていないか、普段の養育状況を見直てしましょう.




# by yagiiin | 2023-07-09 18:18 | 八木医院


小児科八木医院ブログ


by yagiiin

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

カテゴリ

八木医院
八木医院スタッフより
院長の休日

その他のジャンル

画像一覧